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研究業績

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著書、学術論文等の名称、発行所、  発表雑誌等 又は発表学会等の名称 単著・
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概       要
(学術論文)
「マルクス経済学批判と科学技術論」in『龍谷大学経済学論集』 第34卷1号、1994.6、pp49-68、ISSSN 0918-3418 単著 マルクスは、資本論第一巻で機械性生産における消耗の概念から、工業化・科学技術の進歩は本源的蓄積過程に寄与しないと考えた。熱力学的理想状態で経済現象を解釈しながら生み出されたこの消耗の概念の背景を分析しながら、資本主義批判が反科学・反進歩思想と結合していた時代的背景を分析する。科学技術文明時代の経済学のあり方、また現代の環境経済学が生まれる以前にマルクスが機械(蓄積された労働力)の消耗から導くエントロピーの意味を解釈する。
"Analyse mathematique de la modele topologique de la meta-psychologie" (仏文), (共著 佐藤進) in Memoirs of the Faculty of Engineering, Kyoto University, Vol. 56 (Part3), pp117-124, (1994.)
邦訳 「メタ心理学のトポロジーモデルの数学的解釈」 『京都大学工学部紀要』、Vol. 56 (Part3), 1994、pp117-124
共著
仏語
フロイトのメタ心理学のシステム論的展開から慾慟の方向性、対象性、外的要素と内的要素の二元性などの要素からなる精神力学の構造をマトリックスで表現し、フロイトが示した、死の衝動、ナルティシズム、異性愛、マゾシズム、サディズムなど多様な慾慟の形態をマトリックスによって形式的に表現した。それらの慾慟の系統的発展形態の図式がトポロジーモデルによって導かれることを述べた。最後に人間工学、知識工学や社会学の中で観察主体を含むシステムが検討されているのであるが、このモデルはそれらへの応用が可能となることを述べる。
(共著 佐藤進)
「生活重視の思想と生活情報」in『情報文化学会 第4回全国大会講演予稿集』1996.11、pp5-12、金城学院大学 単著
過剰な情報に蝕まれている現代の高度情報化社会のあり方を考える視点として情報社会性活学が基本的に踏まえなければならない生活重視の思想を問いかける。情報化社会が生み出す生活病理の姿をいち早く予言し、その対策を課題にした学問として生活情報論を提起する。
      
「ATM-LAN・CAIシステムでのマルチメディア・インタ-ネット情報処理教育を目指して」in 『平成8年度情報処理教育研究集会講演論文集』、名古屋、名古屋工業大学、1996.12. pp483-488、ISSN 0919-9667 単著 当時最先端のATMでの学内LANを配備した金蘭短期大学のマルティメディアとインターネット情報処理教育を紹介する。
      
「阪神大震災以後の生活情報発生の調査と生活情報構造分析」 in 『情報文化学会 第5回全国大会講演予稿集』、東京工業大学、1997.11 pp20-23、ISSN 1341-593X 共著
阪神淡路大震災時に新聞に記載された生活情報を伝統的な社会情報分析方法を活用しながら行い、異なる形態の生活情報があることを示す。
      
“ Sur les expressions logiques d`opposition dans la langue francaise” in 『金蘭短期大学研究誌』、第28号、1997.12、pp153-183, ISSN 0287-0487、(共著VAN DROM Eddy) 共著
仏語
フランス語表現の分析方法(場所、時制、位置、文語と口語、類似語、ニュアンスの要素に分解)を示しながら、フランス語の対立表現の持つ多様性を示す。(共著VAN DROM Eddy)
      
「現代科学技術論批判の方法論としての反省学試論(1)」
『金蘭短期大学研究誌』、第28号、1997.12、pp1-33
共著
哲学の意味を科学や生活に対する反省作業であると位置づけ、科学技術文明時代の哲学のあり方を問いかける。科学や生活のない哲学が無意味であり、また哲学のない科学や生活は暴力となる。哲学が反省学である以上、哲学は反哲学と相補的な存在関係にある。
      
「生活情報パタ-ン移行現象と情報文化パラダイム」in 『情報文化学会 第6回全国大会講演予稿集』、明治大学、1998.11、pp32-35、ISSN 1341-593X 単著
社会生活情報の3つのパターンは社会構造のあり方に原因がある。社会構造の変化にともなう生活情報のあり方を問題にする。     
“ Exemples concrets du modele de langue dans la langue francaise” 、『金蘭短期大学研究誌』、第29号、1998.12、pp61-79、(共著VAN DROM Eddy) 共著
仏語
パロールとラングの形成過程を構成する要素を語りながらフランス語表現を分析する方法を提案する。可能な表現方法を分類し示す。
(共著VAN DROM Eddy)
      
「阪神大震災時の住民情報の分析」in 『日本災害情報学会 1999年 研究発表大会』、東北大学、1999.10、pp121-130 単著
震災直後、復興期を通じて住民情報を調査した。生活情報紙の分析方法として四つの要素(情報源、初動情報日、情報発信日数、情報活動日数)の概念を提案し、その設定方法を示す。四つの要素の性質を分類しながら、緊急性の高い第一期住民情報(一次生活情報)、復旧のための第二期住民情報(一次と二次生活情報)と復興のための第三期住民情報(二次生活情報)と大きく三つに分類した。それぞれの住民情報の共通する要素について述べる。住民の発行する生活情報の分析方法を確立し、それらの情報紙の災害時での役割を述べる。
      
「阪神大震災で問われた情報文化の原点」 in 『情報文化学会第7回全国大会 講演予稿集』、東京大学、1999.11、pp29-36、ISSN 1341-593X 単著
災害時の住民生活情報は、情報源、初動情報日、情報発信日数、情報活動日数の4つの要素から分析することができる。これらの4つの要素から住民情報を三つの段階に分類した。ある住民情報の発生と消滅の過程について分析や前記した住民生活情報の4つの要素の社会文化論的な理解から生活情報の危機管理に関する具体的対応を検討することが可能になる。
      
「生活構造論から考察される生活情報と生活情報史観の概念について」 in 『情報文化学会論文誌』、1999.11、第6巻1号 pp. 57-63、ISSN 1340-6531 単著
生活情報の概念は生活行為論、生活構造論、生活システム論、生活空間論の学説史を踏まえ、確立してきた。特に吉田民人の生活空間論を援用しながら、古典的な社会システム論の意識主義を批判的に展開し、生活情報の人間社会学的理解を確立した。
      
“ Classification des Principaux Marqueurs Exprimant la Causalite” in 『金蘭短期大学研究誌』、第30号、1999.12、pp75-98、 (共著 VAN DROM Eddy) 共著
仏語
原因に関するフランス語表現を、これまでの分析方法(場所、時制、位置、文語口語、類似語、ニュアンスの要素に分解)を用いながら示しながら、フランス語の原因表現の持つ多様性を分析的に示す。
(共著VAN DROM Eddy)
      
「フランス語の譲歩表現の文語的及び口語的ニュアンスの統計分析」in『金蘭短期大学研究誌』、第30号、1999.12、pp99-115、 (共著 VAN DROM Eddy) 共著
譲歩表現のデータベースから全ての譲歩表現用法の文語体と口語体の傾向を質的変動指数から分析し、その統計量の信憑性を分析しながら検証と解釈を進める。
(共著VAN DROM Eddy)
      
「阪神大震災時の風呂に関する新聞生活情報の分析」 in 『龍谷大学経済学論集』 第40巻第1号、2000.6、pp141-153 単著
豊かな生活を営んでいる社会では、健康衛生管理は重要な生活条件となっている。阪神大震災後、風呂の設置に対する生活要求が非常に大きくクローズアップされた。つまり震災時の風呂情報は第一期住民情報として位置付けられた。記事の文字数と風呂情報量から風呂情報量を導き、それぞれの量の統計分析を試みた。風呂情報の経年変化から一次生活情報としての経年変化傾向を見つけ出した。
      
「阪神大震災時の心に関する生活情報の分析から」 in 『情報文化学会 第8回全国大会 講演予稿集』、聖学院大学、2000.11、pp43-46、ISSN 1341-593X 単著
震災直後に精神科に入院した患者が大量に発生した。また、新聞情報の分析からも「こころ」に関する情報が多量発生していた。都市生活の災害時には「こころ」の問題を併用することが経験的に理解されていたが、その関係が生活情報量と入院患者数の相関から理解できる。その原因は何か。そこに大きな都市生活のあり方と災害時の危機管理のあり方が問われている。
      
「阪神大震災時の住民情報分析(2) - 第一期住民情報の統計的分析とその特徴について -」 in 『日本災害情報学会 第2回研究発表大会 予稿集』、大宮ソニックスシティ、2000.11、pp60-79 単著
震災時の住民情報誌に含まれていた生活情報量を情報源(情報発信主体)、初動情報日(情報発信初動日)、情報発信日数、情報頻度(情報発信の平均間隔日数)の四つの要素を再定義し、当時の住民情報紙に関するそれらの要素を調査し分析しながら、緊急性の高い第一期住民情報、生活復旧に関する第二期住民情報、社会復興を課題にした第三期住民情報の特徴を分類した。それらの要素を統計的な分析方法に乗せるための検討を重ねた。
      
フランス語表現方法に於ける精神言語活動・Langageの構造について -システム言語学への試論」 in『金蘭短期大学研究誌』、第31号、2000.12、pp95-124、ISSN 0287-0487、(共著VAN DROM Eddy) 共著
フランス語表現のLangue構造は、主観的意図、論理的関係、説述的表現の三要素を構成する要因によって作り出されている。またParoleは精神言語活動の生成過程が問題となる。言語活動は、つねに言語精神活動langage(内的世界)のLangue化(外化過程)の運動として存在する。ここでは、言語精神活動から言語表現形態の過程を、発生論的に説明を試みる。歴史言語学研究から明らかになった表現の進化傾向が、言語精神活動の基本要素(肯定と否定、自己と非自己、全てと無、今と非今、一とゼロや非一、現在、未来と過去)の発生的過程から説明される。
(共著VAN DROM Eddy)

      
「意図(intention)・主体的目的(but)や達成的目的(destination)を示すフランス語表現に関する分析 -システム言語学モデルの検証のための試論(1)-」in『金蘭短期大学研究誌』、第31号、2000.12、pp73-94、ISSN 0287-0487、(共著VAN DROM Eddy) 共著
意図や目的の表現を、我々の言語表現分析方法(場所、時制、位置、文語と口語、類似語、ニュアンスの要素に分解)を用いながら分析し、さらに意図や原因、目的の表現方法が歴史的に成立した家庭を示し、「フランス語表現方法に於ける精神言語活動・Langageの構造について -システム言語学への試論」で示したモデルを使い、それらの表現用語の発生過程を示す。
(共著VAN DROM Eddy)
      
「新聞情報デ-タベ-スの分析方法の成立条件について」in『金蘭短期大学研究誌』、第31号、2000.12、pp203-214、ISSN 0287-0487 単著
デジタル社会情報の豊富に存在する情報化社会では、これらのデータを活用することで社会・生活情報の調査や分析が可能となる。その方法を確立するためには、デジタル社会情報に関する統計学的方法が成立する理論的条件を決定しなければならない。そしてそれらの統計量の信憑性を検定する方法も考えなければならない。ここでは実際に阪神大震災の新聞情報の調査の経験を基にして、デジタル情報の統計的処理に関する基本的な議論を行った。
      
「生活重視の思想に基づく生活世界の科学性の成立条件」in『研究報告書』、第38集、大阪短期大学協会、2001.10 pp64-71 単著
21世紀の科学技術文明社会では生活世界の科学の重要性が増す。生活世界の科学は生活主体が研究対象となる生活世界に含まれるため、この科学では研究主体が研究対象の中に存在することになる。つまり現象学的な科学認識論が課題になっている。しかも、生活課題から始まるこの科学は、問題解決型の実践的知、設計科学でなければならない。
      
「主体的反省機能を持つシステム論は可能か -自己準拠的システムから反省機能補助システムとしてのインタフェ-ス・エ-ジェントモデル」、『社会・経済システム』Vol. 20、2001.11、pp132-141、 単著
当時、システム論では、主体性や反省機能をもつシステム論が議論されていた。それに対するルーマンに見られる現象学的問題提起や認知科学や知識デザイン工学に見られる多主体複雑系の理論に関する議論を整理し、近年、認知科学や人工知能で議論されているインターフェース・エージェントの設計概念を社会システム論で解釈し、社会システムでの反省機能補助システムのモデル、インターフェース・エージェントモデルを提起する。
      
「自然現象の解釈装置 知的生産の技術としての装置作り(1)」in 『知的生産の技術』 256号、2002.10、pp6-16、 単著
現代科学は現象の解釈理論(モデル)を前提にして成立している。器機を用いる自然現象の観測も解釈理論を前提に成立している。つまり、現象を理解するには観測装置の設計力が必要となり、その設計理論を対自化することが科学哲学に問われる。
      
「社会文化現象のデザイン 知的生産の技術としての装置作り(2)」in『知的生産の技術』257号、2002.11、pp7-26、 単著
生物や社会文化はその固体保存のための最も合理的なデザインをもっている。それを経済的な機能(役割)と構造(形態)の関係と呼んでいる。これらの現象の理解には観測装置(解釈理論)が必要であるが、合理性、経済性、機能(役割)、構造(形態)、進化、選択等々の課題を理解する生命(生物、人間社会学)の問題について述べる。      
「地域社会に貢献する文化機能としての大学 -北大阪での高等教育研究会の調査に関する中間報告- 『大学創造』高等教育研究会、12号、2002.11、pp54-73 単著
知的生産機構の大衆化を推し進めた科学技術文型社会での大学のあり方を問う。地域の教育資源を活用し、また地域の労働資源の再教育を課題にする地域社会の産業、文化、生活の活性化に貢献する大学のあり方を提案する。      
「設計科学としての生活学の構築 -プログラム科学としての生活学の構図に向けて- 」『金蘭短期大学研究誌』、第33号、2002.12、pp1-40、ISSN 0287-0487 単著
吉田民人の提案してきたプログラム科学論や設計科学論に即して生活学の科学性を分析する。災害情報の調査から始まった生活情報論の発生パターンに関する研究から生活情報を生活資源のパターンとして位置付け、その生活資源の構成構造を展開する。生活素材、生活様式と内的世界と外的世界のマトリックス構造として生活資源を語るとき、現象学的批判を踏まえたプログラム論的生活世界の科学の基礎理論が構成される。この概念から生活学・生活科学を設計科学として位置付けた。そして生活科学教育の構成課題論を提案した。
      
「社会文化資源の分析方法(1)知的生産の技術としての装置作り(3)」『知的生産の技術』258号、2002.12、pp2438 単著
社会文化資源の分析方法として文化的遺伝子の分析(文化的身体・精神構造分析)方法を提案した。日本の近代化の過程、文化的遺伝子変換としての改良、考現学と記号統計学的方法について述べる。
      
「国際的な大学教育改革の実践的共同研究の必要性 -仏日共同シンポジューム「大学とその社会的機能」に参加して-」『大学創造』、高等教育研究会、21号、2008.8、pp12-21 共著
2006年9月、フランスで開催された日仏共同シンポジューム「大学とその社会的機能」の報告。特に河村は科学技術文明社会の中で社会を牽引する第四次産業の発展を迎えた21世紀社会での大学の社会的文化的役割、教育制度の改革(特にインターンシップ)について述べ、三石はその社会に必要となる生活重視型の社会システムとそれを支える大学教育(生活科学教育)について述べた。(共著 河村能夫)
      
「高等教育における「経験からの知識の評価制度」(VAE)について」
-フランスで始まった新たな高等教育の制度とその役割について- Isabelle Cherqui, Paul Nkeng, Emmanuel Triby
『大学創造』高等教育研究会、第17号、2006.5、pp60-79
翻訳
序文
訳注
単著
フランスで2001年から始まったVEA(社会的経験から得られた知識を大学が評価する制度)について、日本に初めて紹介するために、日本向けのフランスの大学研究者3名、I.Cherqui, P. Nkeng, E. Tribyの共著論文を翻訳する。
21世紀社会での大学の社会的機能として人的資源の再教育(社会人教育)のみでなく、地域社会の専門機関との共同の高等教育制度の確立を目指すためにフランス政府はVEA(社会的経験から得られた知識を大学が評価する制度)をはじめた。この実験的試みの成果、問題点、課題を分析する。      
(学術研究報告書)      
“La plan de la these –Logique du developpement techo-scientifique et crise de la societe - ; Presente qu
Directeur de la these Professeur Frank Tinland, L’Universite des Sciences Humaines Strasbourg France, 1986.6, A4 72p
単著
仏文
訳「博士論文企画報告書 科学技術社会の進歩の論理と社会危機」ストラスブール第二大学(フランス、人文科学大学哲学部指導教官 フランク・テンランド教授)
博士課程の履修課程で提出した哲学博士論文作成企画書
科学技術社会の進歩が片方においてもたらす社会的問題の起源は科学の基本的な世界観にあると考えた。物理学を中心とする実証科学の論理性の問題点を分析し、科学主義の哲学的課題に触れる。
      
「阪神大震災での生活情報の調査・分析から生活情報の構造についての研究」 課題番号09680437 平成9年度~12年度科学研究費補助金 基礎研究(c)(2) 研究成果報告書、2001.3、A4 132p 単著
阪神淡路大震災に関する生活情報の調査を行った。対象は新聞情報と住民紙の震災情報である。この調査と平行しながら、生活構造論、生活システム論、生活空間論などの学習から生活情報の分析の理論的背景を考察した。生活情報を理解するために、一次生活情報、二次生活情報、三次生活情報の概念を提起、またその社会構造の中で理解するために生活情報史観を提案。震災直後から復旧、復興に掛けて必要とされた生活情報の質と量を統計的に分析し、それらの生活情報の構造モデルから理解を深めた。また、生活情報の安全管理や危機管理のあり方にもその概念を活用し、住民主体の生活文化こそが生活情報の危機管理を可能にすることを、フィールド調査のデータから導く。      
(要旨・アブストラクト)      
「生活情報構造モデルと生活情報史観」in 『社会・経済システム学会1997年 第16回大会報告要旨集』、関西大学、1997.11 pp3-6 単著
生活構造の観念形態として生活情報がある。生活情報は生活構造・機能のパターであり、それぞれの社会、文化、文明の形態によって規定されている。精神分析の理論を背景にしながら、生活情報の構造モデルを提案し、阪神大震災の生活情報調査のデータ分析の理論的根拠を与える。      
「フランス語表現のExistenceの構造について」in 『1998年 日本フランス語フランス文学会春季大会 研究発表要旨』、成城大学、1998.5、36p、(共著 VAN DROM Eddy) 共著
(共著 VAN DROM Eddy)
「フランス語表現の基盤にあるParole構造について」報告する。
      
「フランス語表現の基盤にあるParole構造について」 in 『フランス語フランス文学研究』、No73、白水社、1998.10、p108、 (共著VAN DROM Eddy) 共著
フランス語表現は主に三つの要素(主観的意図、論理的関係、説述的表現)によって構成される。それらの要素は小要素によって分類される。これがLangue構造を作り出す。Parole形成過程は精神言語活動要素によって生み出される。表現方法の言語学的研究はLangue構造とParole形成過程を解明する作業である。
(共著VAN DROM Eddy)
      
「シソ-ラス検索による新聞情報の分析方法とその批判」 in 『第3回日本社会情報学会大会発表要旨集』、東京大学、1998.10、pp52-55 単著
当時、新聞記事をデジタルデータベース化するシステムが導入されていた。日経や朝日がそのシステム化を終え、毎日が阪神大震災の1年前に導入した。毎日新聞データベースを検索する情報処理システム(シソーラス検索)について紹介し、伝統的な新聞情報の分析方法を前提にしながら、検索エンジンを活用して新聞情報の分析方法を議論し提案する。      
「Sur le modele logique dans la langue francaise」 in 『1998年 日本フランス語フランス文学会秋季大会 研究発表要旨』、大阪大学、1998.10、p7、(共著VAN DROM Eddy) 共著
訳「フランス語表現の論理的構成」
2つの要素からなる言語表現は法性( Modalite )、14の形態からなる44種類の論理的な関係( Relation Logique )と2つの要素からなる説述的表現形態( Discours Explicatif )の全ての組み合わせを考えると176種類の表現形態が存在すると考えられる。それらの一つ一つの表現の論理的要素を示すモデルを提供する。また、その論理的モデルに即して、具体的な表現に関する分析を行う方法を提示する。
(共著VAN DROM Eddy)

      
「社会システム論的生活構造論学説史批判と現代生活情報論の科学性批判」 in 『社会・経済システム学会 1998年 第17回大会報告要旨集』、京都精華大学、1998.10、pp3-6 単著
勤労者の生活権を社会政策的立場から擁護するために戦前、戦中に展開された生活構造論と、戦後にその社会思想を継承し研究された生活システム論の理論的背景を述べながら、高度情報化社会での生活構造論の課題を検討する。さらに吉田民人が展開した生活空間論を援用し、生活情報論の基本的理論を提案する。社会行為に関するパーソンズ・松原図式へフロイト精神分析の無意識や慾慟の行動概念を取り入れた吉田民人の生活空間論よって慾慟も生活行為論の範疇に包含される。著者はその吉田民人の解釈した行為概念を三次生活情報の概念に取り入れた。      
「Approche linguistique de la causalite dans la langue francaise」(共同 VAN DROM Eddy) in 『1999年 日本フランス語フランス文学会秋季大会 研究発表要旨』、愛媛大学、1999.10、p3. (共著 VAN DROM Eddy) 共著
仏文
訳「原因に関する表現方法の言語学的分析」
フランス語表現に限らず、全ての表現方法の言語学的研究はLangue構造とParole形成過程を解明する作業である。原因表現に関して、我々が提案した表現の論理的構成から分類、解釈する。また原因表現方法の通時的変遷と、13世紀と17世紀に原因表現が最も多く作られるその歴史的な進化の姿を分析する。
(共著 VAN DROM Eddy)      
「フランス語におけるパロ-ルから象徴的意味・前論理的表現への過程について」 in 『フランス語フランス文学』、No75、白水社、1999.10、p121、(共著 VAN DROM Eddy) 共著
フランス語表現の論理的構成の解釈が可能なLangue構造の説明は言語研究の主流を占める。構造主義言語学などの一般言語学では物象化されたPaloreに関する解釈が主な関心事項となる。我々の言語学研究ではPaloreからLangueへの過程、精神言語活動から文化的産物としての言語への移行過程を問題にしている。その過程ではパロールから象徴的意味・前論理的表現の変遷過程が問題となる。
(共著 VAN DROM Eddy)      
「阪神大震災時の風呂に関する新聞情報の信憑性分析」 in 『日本社会情報学会第4回大会 報告論文集』、関西大学、1999.10、pp12-13 単著
風呂の情報が一次生活情報(生存するために必要な生活情報)の発生形態を取ることが新聞情報の調査から指摘されていた。現実の震災直後の風呂に対する生活要求がその背景を裏付けている。生活情報は社会文化の状況によって、一次性や二次性へと変化する可能性を持つことの意味を問う。生活情報史観のドグマ化を問題にした。      
「Analyse du domaine linguistique de l’intention dans les expressions francaises 」 in 『1999年度日本フランス語フランス文学会関西支部大会 研究発表要旨』、関西学院大学、1999.11、p1-7、(共著 VAN DROM Eddy) 共著
仏文
訳「意向・目的に関する表現方法の言語学的分析」
パロールとラングの一般言語モデル、象徴的意味の場のモデルを使いながら、意向・目的に関する表現約120を分析する。
(共著 VAN DROM Eddy)      
「目的 (but)・afin deの表現に関する意味論的分析」 in『関西フランス語フランス文学』、第6号、青山社、2000.3、pp59-60 ISSN1341-433x、(共著 VAN DROM Eddy) 共著
フランス語表現の前意識的表現への言語活動モデルから「afin de」の目的表現について分析する。また、歴史言語学的調査を背景に、空間表現が目的表現に変遷した過程を解釈する。
(共著 VAN DROM Eddy)
      
「CORPUSによる検索と質的変動指数による口語及び文語表現の傾向分析 に関する方法」in 『2000年 日本フランス語フランス文学会春季大会 研究発表要旨』、明治学院大学、2000.5、p17、(共著 VAN DROM Eddy) 共著
譲渡表現をCORPUSを使って検索し、質的変動指数をつかってそれらの表現の口語及び文語表現の傾向を調査する。
(共著 VAN DROM Eddy)
      
”ON THE EVOLVING FORM OF THE “NEWSLETTERS” BY RESIDENTS AND THE SOCIAL SYSTEM OF THE RISK MANAGEMENT OF DAILY LIVING INFORMATION”, in Eighth International Symposium on Natural and Technological (Hazards 2000), 2000.5, pp116-117
邦訳 「住民情報紙の発生形態の分析と生活情報の危機管理の社会システムについて」Hazard 2000 国際シンポジウム、2000.5
単著
英文
住民情報紙の分析方法と分類方法等々のこれまでの研究成果を国際学会で発表する。
住民生活情報紙を構成する4の要素(情報源、初動情報日、情報発信日数、情報活動日数)があり、その要素を使い住民情報紙を分析すると、緊急性の高い第一期住民情報紙(一次生活情報)、復旧のための第二期住民情報紙(一次と二次生活情報)と復興のための第三期住民情報紙(二次生活情報)と大きく三つに分類できる。その分類の形態を使い住民の要請によって第一期から三期の情報紙の性質に変容進化する姿を分析する。それらの情報紙の形成、進化と消滅の過程のもつ意味が問われる。
      
「時空間的表現から因果的表現方法への移行に関する考察」 in 『フランス語フランス文学研究』、No77、白水社、2000.10、P123、 (共著VAN DROM Eddy) 共著
因果的表現である原因と結果の表現約200の事例を調べ、それらの表現で共通して活用されていた[de]の場所的意味の因果表現への転移を「de」用法の歴史的進化過程の調査から、それらの変遷に関係し社会文化的背景を解釈する。
(共著VAN DROM Eddy)
      
「CORPUSによる検索、質的変動指数と信頼係数qによる口語/文語表現傾向分析方法」 in 『フランス語フランス文学研究』、No77、白水社、2000.10、p124  共著
CORPUSで検索したデータベースから譲渡の表現の口語表現と文語表現の使用例を調査し、質的変動指数をつかって文語性と口語性の傾向を示し、その信頼性を検証する。質的変動指数値分析は、時代と文化によって変遷する言語表現の分析に有効であることを述べる。
(共著VAN DROM Eddy)      
「生活世界の科学から問われるシステム概念」 『社会・経済システム学会 第19回大会報告要旨集』、奈良女子大学、2000.11、pp17-18
大会シンポジュ-ム基調報告
単著
大会課題「システム論を問う」のシンポジュームで基調講演要旨
生活世界の科学は科学技術文明社会で必要とされている学問である。これまでの生活構造論、生活システム論、生活空間論、生活情報論の課題から実践的な生活病理の解明と改善の知を示す生活学を包摂した生活世界の科学の構築が必要となる。生活学の科学性の理解から、生活主体を含む生活環境の学問、生活活動によって生み出される全ての物象化物を批判的に検証できる文明批判学、問題解決を論理実証性に優先させるプラグマティズムを持つ学問的条件が問われる。こうした条件を満たす科学性を吉田民人はプログラム科学論として提案してきた。このプログラム科学論(新しい科学哲学)を前提にした生活世界の科学の在り方を提起する。      
「社会システムでのインタフェ-ス・エ-ジェントモデル - 社会身体の反省機能の形成は可能か - 」 in 『社会・経済システム論学会2001年第20回全国大会報告要旨集』、京都大学、2001.11、pp17-21 単著
システムの点検機能は、情報制御理論でも、政治学でも問われ求められている。物象化できない主体の問題、現象学的問いかけがそこに立ち塞がる。知識デザイン科学の研究では、反省機能を観察者と観察対象のインターフェースに置くことでこの難解な哲学的問いに現実的な答えだそうとする。社会システムでも、反省機能をインターフェース・エージェントとして構築できなかを問題にする。

      
「人工物プログラム科学論の認識論」2004年度科学基礎論学会、科学基礎論学会ホームページ、2004.6 単著

吉田民人のプログラム概念の科学哲学的意味について述べる。自然科学と人間社会学の大きく二つに区分される科学領域をプログラム科学論は、シグナルプログラム系科学とシンボルプログラム系科学に分類しなおし、前者の科学を代表するものとして物理学を置き、後者には生物学と社会学を置いた。後者は自己組織系の科学と呼ばれ、これらの科学性の共通項を現代の科学哲学は課題にしている。吉田民人は物理主義主体の科学哲学を批判し、21世紀の科学技術の様相を先取りした問題解決型、学際型、自由領域型の科学概念を「プログラム科学論」として提起した。

「社会経験の単位化と学位認定制度について -フランスの経験から学ぶ- 」、高等教育研究会7月定例会、高等教育研究会HPアブストラクト、2004.7 単著
2001年1月から始まったフランスでの大学改革、「社会経験から得られた知識の単位化と学位認定制度」について述べる。科学技術文明社会では社会システムの中に高度な研究機関、知的生産機能が存在している。21世紀の大学の社会的機能は第四次産業(研究開発産業)との連携を深め、商品の研究開発のみでなく、労働力の再教育も共同で進めなければならない。安定した社会は「敗者復活戦(例えば大学入試失敗者、中退者等の再挑戦の機会)」の制度を社会システムとして持っている。社会制度としての労働力の再教育と再評価システムの構築は、労働と研究学習が結合した現代社会の仕事のあり方を高等教育が支援し、その制度に取り組む最大の機会といえる。日本の高等教育の変革にこのフランスの「社会経験から得られた知識の単位化と学位認定制度」の紹介が必要である。       
「人工物プログラム科学論から解釈できる生活学の構成」2004年度生活学会、九州大学、10月17日,生活学会報 Vol.31 No.1 2004.10、pp63-66 単著
生活病理の臨床の知としての生活学の科学性は自由領域を以て成立している。プラグマティズム的科学性は多様で異なる領域の公理のつぎ合わせとして理解される。吉田民人のプログラム科学論によってこの実践的知科学哲学的根拠を語ることが可能になる。生活学(生活世界の科学)こそプログラム科学論が最もその理論の有効性を展開すう領域である。生活資源の構成(プログラム)を解明することと、その理論的作業が即、現代社会の生活病理の解明と解決に繋がることがプログラム科学論を前提にした生活学で課題になっている。      
「プログラム科学論における秩序概念について」2007年度科学基礎論学会報告、鳥取大学、
科学基礎論学会ホームページ、2007.6
単著
吉田民人の提案してきた理論、プログラム科学論は、自己組織性を前提にした認知、解釈と指示からなる資源・情報処理システムの世界、生物から社会までの世界にかんする科学哲学である。その科学哲学はプログラム自体とその産物である資源形態(存在)がプログラムによって進化し続ける「進化論的存在論」を提案してきた。その意味で、プログラムは認知、解釈と指示要素によって構築するものであると同時に構築されたものでもなる。この構築されたものと構築するものの関係が吉田プログラム科学論の「秩序』概念を意味する。そして、秩序概念を説明する概念としてプログラム概念が存在している。また、巨大な人工物の物象化によって形成されている現代科学技術文明社会で、それらのカラクリを明らかにする科学哲学としての役割をプログラム科学論は担っていると思われる。      
「日仏共同シンポジウムに参加して -日本とフランスの大学教育改革の課題- 」 高等教育研究会ニューズレター、NO.62、2007.11、pp4-9 共著
フランスの大学と高等教育研究会が主催して共同シンポジューム「大学とその社会的機能について」を開催した。このシンポジュームに参加した経過、シンポジュームでの発表、その後のフランスとの共同研究に関する課題について述べる。科学技術文明社会では研究開発産業(第四次産業)が発展し、産業全体を牽引する。大学改革はこの第二の産業革命が及ぼす大学の社会的機能の再点検を課題にしている。ヨーロッパの取り組み、Erasmus制度(EU国内の大学コンソーシアム)とEUCOR制度(ドイツ、フランス、スイスの7つの大学間のライイン河上流地域大学間協定)、フランスが2001年から始めた「社会経験で得た知識を大学が評価する制度」について紹介する。
(共著 河村能夫)      
(学会・研究会発表)      
“La structure de la vulegarisation scientifique “Une conference donneee en G.E.R.S.U.L.P. (Group d'Etude et de Recherche sur la Science de l'Universite Louis Pasteur), 1990. 6., Strasbourg, France, 単独
仏語
訳「科学の大衆化の構造」 フランス、ルイ・パストゥール大学、科学研究に関する調査研究所(GERSULP)定例研究会発表1990年6月、講演
科学の大衆化は科学技術社会の社会的機能の一つである。その機能が稼動する社会システム的背景を分析する。特に、科学の大衆化の理論を提案したB.Jurdant氏のイデオロギー的機能のみでなく、その機能が果たす社会身体的(文化的)意味、科学技術文明思想や社会常識の一般化作用について新しい解釈を述べた。それによって伝統文化に対立している新しい科学技術の知識は市民権を得ながら、それが近代化や工業化を推進する文化的背景となる。科学の大衆化によって、社会の常識は変化し続け、科学技術文明社会の社会常識が構築される。      
“Deconstruction et Reconstruction de la méta-psychologie freudienne - Essai d’epistémologie systemique - “
(学位論文発表)
Conference d’optenir le doctorat en nouveau regime en philosophie par l’Universite des Sciences Humaines Strasbourg, 1993. 5. Strasbourg, France.
単独
仏語
邦訳 哲学学位論文発表 テーマ「フロイトメタ心理学の解体と再構築-システム認識論の試み-」、ストラスブール人文科学大学、
現代の科学哲学には、人間の理性、合理性、現実性の意識構造を了解しながら、現代科学技術文明を人類史の中に相対化する契機を問い直すことが求められている。ポスト構造主義の方法論を前提にして、科学的思惟の起源をフロイトの現実則の形成過程に置くことで、自我の保存を行うための二つの精神経済法則のあり方を解明しながら合理的で現実的な思惟過程の形成や発生的過程を説明する。フロイトのメタ心理学の形成に取り入れられた学際的研究の方法論やメタレベルの精神構造の3つの解釈モデルと相互の機能・構造・発生論的解釈を通じて、新たに問われているシステム論的認識方法を提起しながら、反省学としての現代哲学の位置から提起される科学哲学(科学認識論)を問題にした。
説明資料 A4 35p 口頭説明4時間 公開発表      
「フロイト精神分析学におけるエントロピーの概念」、1996年度科学基礎論学会、1996.6.、成城大学 単独
フロイトの精神経済概念の背景である精神エントロピーの意味について語る。概念の形成の科学史的背景、特に熱力学、ヘルムホルツからの影響と、その概念がメタ心理学の理論形成に与えた影響について語る。
提出資料A4 6p      
「生活重視の思想と生活情報」、第四回情報文化学会、名古屋、金城学院大学、(単独発表) in 『情報文化学会 第4回全国大会講演予稿集』、pp5-12、1996.11.2、ISSN 1341-593X 単独
「エントロピー」で表現される情報概念をシステムの内部構造で生じている動態運動パターンとして理解しながら、社会文化システム論での情報概念を検討する。特にコミュニケーションの形成過程に注目しながら、主観的現実の非交換可能性を情報社会の中で生じている情報文化現象として再認識するための議論を提起する。1950年代から生活向上を課題にした生活学が課題にした生活情報から1980年代の余暇時間の享受を課題した生活情報の理解は、社会経済学が国民経済から生活経済へのパラダイム変化と合い重なる。しかし、生活思想から考えるならこれらの生活情報、生活様式の時代的な変化も一元化された流れとして理解される。      
「ATM-LAN・CAIシステムでのマルチメディア・インタ-ネット情報処理教育を目指して」in 『平成8年度情報処理教育研究集会講演論文集』、名古屋、名古屋工業大学、1996.12. 単独
金蘭短期大学が導入したネットワークシステムを活用したマルティメディア授業の紹介
提出資料 PowerPoint20枚

      
「フロイト精神分析学の科学性の分析から -人間学における解釈学的方法論は可能か-」 『京都科学哲学コロキアム1997年3月定例会』、京都大学、1997.3 単独
精神分析学の科学性を問題にしながら、人文科学の方法論として活用されているその学問の意味を問い掛ける。
提出資料 A4 6p      
「京大式カードの改良と反省学的方法論にもとづく知的生産の技術」 『知的生産の技術研究会関西支部10周年記念講演会』、大阪YMCA会館、1997.4 単独
知的生産の技術研究会設立10周年記念講演
知的生産の技術の創設者の梅棹忠夫氏と記念講演を行う。三石が改良した京大式カード研究方式の紹介で、カード式学習は時系列的データ入力しか可能でない。現実の研究活動では分析と統合過程が相互に行われるため、入力データの配列が変化する。再配列を指示するフィードバック(反省機能)を取り入るためには京大式カードは限界を持つ。そこで、データのコード化とデータの情報量の交差をデータ化し、中央データベースの管理機能を作る。それによって、カード式データのフィードバック化が生み出される。
提出資料A4 6p      
「フロイト精神分析学の科学性批判」1997年度科学基礎論学会、札幌、北海道大学、1997.6 単独
フロイトの理論の絶対化が今日の精神医学や精神科学の発展を阻害していないだろうか。その点検を行うために、フロイト精神分析学を科学哲学の視点から分析する。つまり、フロイトの性精神分析理論に含まれる時代性や文化性の分析を行う。提出資料A4 6p      
「生活情報構造モデルと生活情報史観」in 『社会・経済システム学会1997年 第16回大会』、関西大学、1997.11 単独
阪神大震災に関するデジタル新聞情報を調査、分析しながら生活情報の発生に典型的なあるパターンがあることを理解した。それらの共通した生活発生量の経年的変化のパターンの発生する原因を考察した。つまり生命の維持を最大課題にした震災直後に必要とされる生活資源(生活情報)と人間的な生活環境を求める生活復旧時のそれら、また社会資本全体を災害に強い条件に造りかえる復興期に必要とされる生活資源(生活情報)の姿が、その異なるパターンの形成の原因となっていた。その解釈を前提にして三つの生活情報の構造モデルを提案し、それらの生活情報の発生形態や存在形態を歴史的解釈した理論、生活情報史観を提案した。 提出資料A4 8p      
「阪神大震災以後の生活情報発生の調査と生活情報構造分析」 in 『情報文化学会 第5回全国大会』、東京工業大学、1997.11 単独
阪神大震災に関する生活情報に関するデジタル新聞情報を調査データを基にしながら、提案した「三つの生活情報の構造」や「生活情報史観」を説明するための生活情報の分析方法を示す。ここでは「情報発生確率変化関数」、「情報発生変化関数」の概念を導入した。それらの概念にそって生活情報の経年的発生傾向を分析し、三つのパターンの生活情報(一次生活情報、二次生活情報と三次生活情報)についてその特徴を分析、解釈した。      
「生活情報構造モデルと阪神大震災の生活情報の調査分析」 『龍谷大学経済学部社会学研究所、龍谷大学経済学会、12月定例研究会』、龍谷大学1997.12 単独
新聞デジタルデータベースからの阪神大震災の生活情報の調査方法、それらの情報の分析方法、分析方法の背景となる生活情報の構造的理解等々、当時、生活情報に三つの構造があると主張した考えの背景の経過や理論的位置づけについて報告する。新しく提案した生活情報の構造モデル、生活情報史観など理論的展開の過程を語る。      
「科学哲学の方法論としての反省学」
『1998年度科学基礎論学会』、立正大学、1998.6
単独
現代の科学哲学の役割は近代科学と現代科学の持つ科学性を解明し、その科学性への批判的点検を行いながら、科学的ドグマを解明反省することになる。現代知の批判と反省学として科学哲学のあり方を問う。      
「フランス語表現のExistenceの構造について」in 『1998年 日本フランス語フランス文学会春季大会』、成城大学、1998.5 単独
フランス語表現は、話し手の主観的意図、論理的関係、説述的表現の三つの要素からなる。それぞれの要素がさらにそれを構成する小要素に分解されLangue構造を作り出す。さらにParoleが形成される過程、作用、質、空間、時間などの要素が言語活動過程を生み出している。表現方法の言語学的研究はそれらの要素によって構成されている具体的な表現に関する調査から始まる。      
「シソ-ラス検索による新聞情報の分析方法とその批判」 in 『第3回日本社会情報学会大会』、東京大学、1998.10 単独
新聞記事のデジタル化に伴ない記事検索エンジンを使った新聞情報の検索が可能になった。毎日新聞社のシソーラス検索を活用して阪神大震災に関する記事の調査を行った。その方法の点検と批判を行い、新聞情報の分析の道具としての有効性を確認する。      
「Sur le modele logique dans la langue francaise」 in 『1998年 日本フランス語フランス文学会秋季大会』、大阪大学、1998.10 単独
訳「フランス語表現の論理構造」
表現を分類すると、論理的な構成がそこに存在する。その論理的構成を基にしながらフランス語、言語の構造を分析する手がかりを模索するための問題提起を行う。つまり、2つの要素からなる言語表現は法性( Modalité )、14の形態からなる44種類の論理的な関係( Relation Logique )と2つの要素からなる説述的表現形態( Discours Explicatif )の全ての組み合わせを考えると176種類の表現形態が存在すると考えられる。それらの一つ一つの表現の論理的要素を示すモデルを提供する。また、その論理的モデルに即して、具体的な表現に関する分析を行う方法を提示する。      
「社会システム論的生活構造論学説史批判と現代生活情報論の科学性批判」 in 『社会・経済システム学会 1998年 第17回大会』、京都精華大学、1998.10 単独
生活行為の分類は生活資源や生活情報の分類の土台となる。そのことが生活資源や生活情報の史的理解(史観)の土台となる。それらの理論を基にして現代の社会システム論を点検し、生活情報論が導く生活情報史観の論拠を再度問いかける。      
「阪神大震災時の新聞生活情報分析について」 『立命館大学震災復興研究プロジェクト研究会』、立命館大学、1998.11月 単独
科学研究費の研究課題として取り組んできた課題に関する研究交流。      
「生活情報パタ-ン移行現象と情報文化パラダイム」in 『情報文化学会 第6回全国大会』、明治大学、1998.11、pp32-35、ISSN 1341-593X 単独
全文検索を使いデジタル新聞情報を調査、分析するための統計処理の方法について述べる。この分析を進めるために新しく導入した概念や統計的方法の説明、「検索データの信憑性」を評価するための検証方法、「相対的重要度変化グラフ」の意味、「情報量変化傾向・記事件数割合」の意味について述べた。それらの概念に基づくデータ処理の結果から、震災に関連する一次から二次生活情報のパターンを導き出した。この発表の課題は、伝統的な生活構造論や生活システム論から導かれる生活情報がもつパターンと阪神震災時のパターンの違いを説明することであった。本来考えられる発生パターンを取らない、例えばボランティアに関する情報などの説明が必要であった。それらのパターンの移行現象は、生活文化の構造が変化することによって生活情報の発生状況は変化することを示し、震災に関連する生活情報の移行現象を理解することで、都市型の生活構造とその生活情報の変化を推測することが可能になった。      
「人間社会学の基礎理論としてのシステム論」 『社会・経済システム論学会関西支部例会』、大阪、関西大学、1999.3
単独
科学批判や反省哲学から導かれるシステム論は人間社会学の基礎理論として位置付けることが可能だろうか。これまで哲学を反省学として位置付け、その視点から科学哲学の理論を構想してきた経過を説明し、現象学的反省過程のシステム論的解釈を加えながら、前進と反省の相互システムモデルを示す。ルーマンの自己準拠的システム概念に問題を展開しながら、システムとして(対自化され物象化されたものとして)反省の機能が確立する可能性について述べる。 提出資料A4 8p     
「反省学的人間社会学の可能性とその基礎理論 -自己準拠的システムに関する問題提起-」 『1999年度科学基礎論学会』、大阪大学、1999.5 単独
巨大な人工物環境に取り組まれた現代の生活環境の対自化作業は科学技術文明への批判学・科学哲学の課題である。その課題に一つに反省機能を持つシステム概念の確立がある。機能主義システム論からルーマンの自己準拠的システム論への科学理論的展開の背景を問題にしながら、認知科学研究(知識デザイン学)での双参照モデルの理論を紹介する。工学分野での反省機能はプログラムの修正機能(フィードバック)を意味する。その機能を取り付けることで格段に制御能力が向上する。人間社会学での反省システムとは、認識主体が認識対象の中で確立していることを意味する。つまり、現象学的方法、対自化と即自化過程を繰り返し行う方法を要求される。生産過程である物象化(外化)と反省過程である自我化(内化)の限りない反復運動が反省学の論理であるが、科学活動と点検活動の相互展開構造を所有することが反省学的人間社会学の成立条件となる。反省学的方法論に立つ人間社会学は、この科学哲学の課題に答える方法論を上に成立し、それを否定しながら展開する学問ではないか。ルーマン以後のシステム論の科学性を問う。
配布資料 A4 4p      
「Approche linguistique de la causalite dans la langue francaise」(共同 VAN DROM Eddy) in 『1999年 日本フランス語フランス文学会秋季大会』、愛媛大学、松山、1999.10 共同
仏語
訳「原因に関する表現方法の言語学的分析」
フランス語表現に限らず、全ての表現方法の言語学的研究はLangue構造とParole形成過程を解明する作業である。原因表現に関して、我々が提案した表現の論理的構成から分類、解釈する。また原因表現方法の通時的変遷と、13世紀と17世紀に原因表現が最も多く作られるその歴史的な進化の姿を分析する。
提出資料(仏文)A4 7p (共著 VAN DROM Eddy)
      
「阪神大震災時の住民情報の分析」in 『日本災害情報学会 1999年 研究発表大会』、東北大学、1999.10、pp121-130 単独
住民の発行する生活情報紙の性質を理解するために、情報紙の情報源、初動情報日、情報発信日数、情報活動日数の概念を提案し、それらの要素の評価方法について述べる。災害時の住民情報紙は、緊急性の高い第一期住民情報(一次生活情報)、復旧のための第二期住民情報(一次と二次生活情報)と復興のための第三期住民情報(二次生活情報)と大きく三つに分類できた。震災時の住民情報の分析方法の提案とそれらの性質の分類を示し、今後の災害情報のために活用することが可能であることを述べる。      
「阪神大震災時の風呂に関する新聞情報の信憑性分析」 in 『日本社会情報学会第4回大会 報告論文集』、関西大学、1999.10、pp12-13 単独
シソーラス検索を活用しながら新聞情報の分析を行う場合の分析方法の問題点を批判的に分析し、信憑性を高めるための方法について提案する。
      
「阪神大震災で問われた情報文化の原点」 in 『情報文化学会第7回全国大会 講演予稿集』、東京大学、1999.11、pp29-36、ISSN 1341-593X 単独
災害情報の危機管理のあり方を示した大阪箕面市の住民情報紙「Wanted」の発行活動を調査しながら、情報紙の形成過程、発行過程、消滅過程の意味を理解する。災害外情報の危機管理は地域の生活文化を豊かにすることによって形成することが出来るという実例を示した。
      
「Analyse du domaine linguistique de l’intention dans les expressions francaises 」 in 『1999年度日本フランス語フランス文学会関西支部大会』、関西学院大学、1999.11 単独
訳「意向・目的に関する表現方法の言語学的分析」
これまで提案しきたパロールとラングの一般言語モデル、象徴的意味の場のモデルを使いながら、意向・目的に関する表現を分析する。またそれらの表現の語源を歴史言語学的視点で表現方法の形成を経年的に分析する。意向・目的の表現方法が多く形成された三つの時代のピーク、12世紀と15世紀から17世紀、そして19世紀のピークがあることが理解できた。
配布資料A4 5p (共同制作者 Eddy Van Drom )    
「CORPUSによる検索と質的変動指数による口語及び文語表現の傾向分析 に関する方法」in 『2000年 日本フランス語フランス文学会春季大会』、明治学院大学、2000.5 単独
譲計量言語学的方法を活用しながら、CORPUSで検索したデータベースから譲渡の表現の口語表現と文語表現の使用例を調査し、質的変動指数をつかって文語性と口語性の傾向を示し、その信頼性を検証する。質的変動指数値分析は、時代と文化によって変遷する言語表現の分析に有効であることを述べる。
提出資料A4 10p
”ON THE EVOLVING FORM OF THE “NEWSLETTERS” BY RESIDENTS AND THE SOCIAL SYSTEM OF THE RISK MANAGEMENT OF DAILY LIVING INFORMATION”, in Eighth International Symposium on Natural and Technological (Hazards 2000), 2000.5
邦訳 「住民情報紙の発生形態の分析と生活情報の危機管理の社会システムについて」Hazard 2000 国際シンポジウム、2000.5
単独
英語
訳「住民情報紙の発生形態の分析と生活情報の危機管理の社会システムについて」
Hazard 2000 国際シンポジューム
阪神大震災に関する住民生活情報紙を構成する4の要素(情報源、初動情報日、情報発信日数、情報活動日数)を使い住民情報紙を分析すると、緊急性の高い第一期住民情報紙(一次生活情報)、復旧のための第二期住民情報紙(一次と二次生活情報)と復興のための第三期住民情報紙(二次生活情報)と大きく三つに分類できる。また、住民情報紙は住民の要請によって、その情報紙に記載する内容を変えていく、震災直後、主に一次生活情報を記載していたが、復旧が主な生活の関心になることによって二次生活情報の記載が多くを占めることになる。同じ住民情報紙が第一期から三期までの住民情報紙の性質を持つことになる。それらの情報紙の形成、進化と消滅の過程に情報紙のもつ意味が存在している。
提示資料(英文) A4 15p
      
「阪神大震災時の心に関する生活情報の分析から」 in 『情報文化学会 第8回全国大会』、聖学院大学、埼玉県、2000.11 単独
震災直後に新聞に記載されたこころの不安等の記事件数、情報量の分析と精神科入院数との相関を見つけながら、都市型震災が生み出す新たな課題、その発生の理由やこころのケアーに関して問題を立てる。
「阪神大震災時の住民情報分析(2) - 第一期住民情報の統計的分析とその特徴について -」 in 『日本災害情報学会 第2回研究発表大会』、大宮ソニックスシティ、2000.11、pp60-79 単独
情報発信主体、情報発信初動日、情報発信日数、情報発信の平均間隔日数の四つの要素から阪神大震災に関係する住民情報紙の性質を三つに分類した。緊急性の高い第一期住民情報、生活復旧に関する第二期住民情報、社会復興を課題にした第三期住民情報、それらの分析のための統計的な方法について述べる。      
「生活世界の科学から問われるシステム概念」 『社会・経済システム学会 第19回大会』、奈良女子大学、2000.11
大会シンポジュ-ム基調報告
単独
シンポジューム基調報告
19回全国大会シンポジューム「新世紀のシステムのデザイン」
生活資源の構造とシステム論的展開を提案、設計科学としての生活学の理論的基礎について語る。科学技術文明社会で必要とされている生活世界の科学の構築に向けて、社会システム論やマルクス経済学の影響を受けた日本の生活構造論、生活システム論、生活空間論、生活情報論の学説を、実践的な生活病理の解明と改善の知を示す生活学の要請に答えながら、生活主体を含む生活環境の学問、生活活動によって生み出される全ての物象化物を批判的に検証できる文明批判学、問題解決を論理実証性に優先させるプラグマティズムを持つ学問的条件を持つ生活世界の科学の課題として提起する。吉田民人のプログラム科学論は現在最もこれらの要請に答える理論を提示している。このプログラム科学論(新しい科学哲学)を前提にした生活世界の科学の在り方を検討する。
討論資料 A4 15p      
「システム言語学とその科学性」2001年度科学基礎論学会、信州大学、2001.6 単独
フランス語表現方法の言語学的研究は、構造主義言語学(ソシュール)やフロイト精神分析学から理論的援用を受け、システム論的解釈を可能にしていった。これらの研究はプログラム科学論の人工物プログラムの課題にコミットしてゆく。「フランス語表現方法に於ける精神言語活動・Langageの構造について システム言語学への試論」で述べた言語モデルを紹介する。しかし、このモデルは物象化過程、内的世界の外化の過程に関するモデルである。当然、文化としての言語形成過程と精神構造としての言語活動形成過程が同時に示さなければならない。丸山言語学の示すシステム論的解釈は直感的にその二つの過程の相互転換モデルである。「社会身体は言語によって(のように)構造化されている」という哲学的直感を説明する「内化」の過程、つまり、精神構造化の過程の理論的説明が、現象学的な説明を超えて、プログラム科学論から導き出される必要がある。つまり、認知科学、脳科学の成果が見直されようとしている。
配布資料 A4 11p      
「社会システムでのインタフェ-ス・エ-ジェントモデル - 社会身体の反省機能の形成は可能か - 」in 『社会・経済システム論学会2001年第20回全国大会』、京都大学、2001.11、pp17-21 単独
人間社会学は常に同時代の社会文化病理を課題にしながら発展してきた。巨大化する人工物環境の中で、生活主体によって過去に物象化された世界が現在の生活主体を無条件に支配し始めている。そのカラクリを社会システム論は明確に分析し、病理的に肥大化した人工物(物象化世界)に抑圧され疎外されている生活者の主体を取り戻す必要がある。そのために社会システム(社会制度)の中にその社会を点検し反省する機能の構築が必要となる。そのシステムは制度化され物象化されることで形骸化するのである。工学的にまた社会制度的な機構を構築しながらも、その脱構成を可能する機構を探さなければならない。つまり、現象学的脱構築の指摘が実証論理的科学性と相補的に展開する理論的展開を保障しなければならない。そこに新しい科学、主体を含むプログラム科学論の必要性が問われている。
提出資料A4 7p      
「ポスト現象学としての人工物プログラム科学論は可能か - 生活世界のプログラム構造論から- 」 現象学社会科学会、京都女子大学、2003.12、pp1-8 単独
現象学は主観的現実を含める事象世界の解明作業を通じて対象世界と主体との織り成す現実世界の在り様を解き明かす意識現象の分析学であるため、現象学は認識世界の反省的点検作業の方法論を持っている。しかし、それは「知は力であるという公理」を導くには貧弱である。それに対して実証科学は、その科学理論の論理実証性と実践的有効性をその理論の検証可能な存在理由、つまり自然科学や技術工学の対象世界の認識の正しさを証明する唯一の方法として置いている。対象世界も認知世界もプログラムによって構成されているというプログラム科学論は対象世界と主体世界の認識活動を同時に課題にしている。主観的現実の構成要素である記号表象を構成するものを認知過程や解釈過程のプログラムと呼び、対象世界(環境世界)に働き掛けその活用、修正、破壊を行うものを指示プログラムと呼んでいる。つまり、プログラムによって共に内的世界と内的世界の構成、運動(発生、進化と消滅)も説明可能であるなら、プログラム科学論はポスト現象学とポスト実証科学の二つの課題を提起することになる。具体的な展開として生活資源論で用い生活資源の構成要素を例に取って説明する。
提出資料A4 8p      
「人工物プログラム科学論の認識論」2004年度科学基礎論学会、聖心女子大学 科学基礎論学会HP、アブストラクト pp1-23、2004.6 単独
吉田民人は工学、農学、医学、生物工学、社会学、経済学、政策学、環境科学、生活科学等々、応用科学技術と人間社会学を一つの科学論として表現した。それがプログラム科学論である。特に、人間活動によって構築された世界を対象にした科学技術論を人工物プログラム科学論と呼んだ。ここでプログラム科学論の意味を確認する。つまり、プログラム科学論は決してプログラム科学一般論ではない。それは認知、解釈と指示の世界(主体と対象)の了解とその変革のための実践的理論、プログラム性を前提にして成立する科学理論を意味する。「設計科学としての生活学の構築?プログラム科学としての生活学の構図に向けて- 」(『金蘭短期大学研究誌』、第33号、pp1-40、2002年12月)で展開した生活資源の設計科学の構成を例に取りながら、人工物プログラム概念を説明する。
提出討論資料A4 23p      
「社会経験の単位化と学位認定制度について -フランスの経験から学ぶ- 」、高等教育研究会7月定例会、高等教育研究会HPアブストラクト、2004.7 単独
フランスで2001年1月から実施された「社会経験から得られた知識の単位化と学位認定制度」について述べる。フランスでは大学卒業資格者は先進国の中でも低く、同世代の37%である。フランス政府は卒業資格者を同世代の50%にしたいと考えている。急速に進化する国際化社会や科学技術社会では、その速度に対応した労働力の質の確保が必要となる。その意味で社会人の再教育制度が必要である。これまでの社会人教育は大学がその教育の役割を担うものであった。しかし、「社会経験から得られた知識の単位化と学位認定制度」では、社会の研究開発産業や専門的スキルや知識を前提にして成り立っている産業を活用すること、市民が社会的経験や仕事で得た専門知識を大学が大学教育の内容に置き換えて評価する制度を作った。この制度の調査を発表者は2002年から始めた。この制度への評価はまだ確立していない。そしてこの制度への具体的な点検が始まろうとしている。
「人工物プログラム科学論から解釈できる生活学の構成」2004年度生活学会、九州大学、10月17日,生活学会報 Vol.31 No.1 2004.10、pp63-66 単独
「生活病理の臨床の知としての生活学の科学性は自由領域を以て成立している。プラグマティズム的科学性は多様で異なる領域の公理のつぎ合わせとして理解される。吉田民人のプログラム科学論によってこの実践的知科学哲学的根拠を語ることが可能になる。生活学(生活世界の科学)こそプログラム科学論が最もその理論の有効性を展開すう領域である。生活資源の構成(プログラム)を解明することと、その理論的作業が即、現代社会の生活病理の解明と解決に繋がることがプログラム科学論を前提にした生活学で課題になっている。」(要旨説明文書引用)      
「人間社会学基礎論としての人工物プログラム(設計)科学論 -改良という行為の分析から- 」 2004年度現象学社会科学会、大会基調講演、関東学院大学、2004.12、pp1-23
単独
大会基調講演
個別主体の意識分析を前提にして成立する現象学は、分析主体を匿名化した科学技術の思想や科学性を点検する手段として有効である。しかし、社会・生活病理の臨床の知、改良の技術を課題する実践科学を展開するとき、その有効性が問われる。つまり、現象学は、科学行為主体のあり方に関する反省学的方法以上の可能性を与えてくれない。例えば現象学社会学の試みは、その可能性に答えようとした。そして社会機能のダイナミックな構成過程を、生活主体の形成過程として、社会的意識過程の形成過程として、物象化の形成過程として明らかにしたと評価できた。しかし、この現象学社会学(知識社会学)の提起した社会化過程をさらに展開するためには、吉田民人の提案するプログラム科学論を援用する必要である。その理由の一つが、存在論の問題である。現象学的存在論では、生活空間の存在形態は「いまここ」に実存している生活主体の意識や主観的現実から切り離して存在することが許されない。意識主体を超えて存在している世界をどのように認めるか、そこに現象学社会学とプログラム科学論の存在論に関する位置づけの違いが生じている。この発表で、改良という文化的行為の起源について具体的な例について解釈、説明をしながら、プログラム科学論的解釈の実践的な方法例を示し、生活や行為主体を含むプログラム科学論的解釈の可能性について述べた。
配布資料 A4 23p      
「生活資源のプログラム構造から解釈されるスキル形成過程について-技能改良という生活行為の分析から-」国際高等研究所プロジェクト「スキルの科学」、2005.9  単独
スキル形成とは内的世界の生活様式や生活素材の改良過程である。しかも、スキル形成過程は必ず道具や器機の改良と同時に進行する。何故なら、内的生活世界の生活様式や素材の改良は同時に外的世界の生活様式や素材の改良をともなうからである。外的生活資源の改良をイノベーションと呼び、内的生活資源の改良をスキル向上と呼んでいる。生活資源のプログラム構成(生活素材と生活様式、内的世界と外的世界)のマトリックス構造からスキル形成過程を生活資源の改良過程の一部として説明する。
配布資料A4 15p      
「現代社会の問題解決学としての生活学とは何か」 32回日本生活学会 大会シンポジュウム「生活学の世界 -連鎖する生活学の『知』を求めて- 」基調報告、文教大学、2005.10 単独
大会シンポジュウム基調報告
32回大会シンポジュウム「生活学の世界 -連鎖する生活学の『知』を求めて-」
科学技術文明時代、国際化時代、都市型生活文化によって引き起こされている新たな生活病理への問題解決学として生活学は機能しているのだろうか。
生活学の科学性を点検しながら、プログラム科学論の視点から生活資源論を土台にして展開される問題解決学としての生活学の方法論を提案する。また、生活学は生活学教育と不可分の関係にある。新しい生活病理への対応を求められている時代では、同時に生活学教育の変革が問われている。設計学としての生活学の理論的展開以来、生活資源論から展開できる生活学教育体系に対する考え方を述べた。
配布資料A4 17p      
「プログラム科学論から提案された存在論的展開の意味」 2005年度現象学社会科学会、研究発表、名古屋大学、2005.12 単独
自然哲学として中世、哲学的存在論は重要な位置にあった。しかし、自然科学の発展によって、論理実証主義的存在論の形成にともない形而上学的存在論は終わりを告げた。哲学的存在論は主観的現実の存在、意識世界の存在を語る現象学的存在論へと存在概念を限定して存続した。しかし、認知科学や脳科学からの最後の哲学領域「認識論」もその存在基盤を脅かされつつある。最後の領域「認識論」を失いかけている現代哲学に対して、現象学は凶暴化する科学技術文明の物象性にたいする「反省学としての(科学)哲学」を提案した。その新たな科学哲学の課題が吉田民人の提案したプログラム科学論である。形而上学的存在論、現象学的存在論からプログラム科学論的存在論の歴史的展開を検証する。
プログラム科学論は、プログラム主体性を含む系を前提にしている。そこに自己組織系の資源・情報科学の展開の意味が存在する。プログラム科学論の提起する進化論的存在論とは、プログラム自体が進化することを意味する。つまり、存在とは進化運度を前提にして成立するものである。存在するものは、それによって世界を構築し、またその構築された世界によって再構築されること意味している。その意味で、プログラム論的存在論は、現象学的存在論の主体的構築主義を超えて存在論的構築主義を提案したと吉田民人は展開している。
配布資料 A4 10p      
“ L’education de l’universite sur la lifeologie face a la societe techo-scientifique “ Conferece donne su Symposium franco-japonais sur ≪ l’Universite et la fonction sociale≫ la2006.9.7 Strasbourg Maison Universitaire France-Japon Ministere de l’education national Comite d’organisation Lavoratoire Interuniversitaire des Sciences de l’Education et de la Communication (LISEC), Sereviec de la Validation des Acquis de l’Experience (VAE)
邦訳 科学技術社会での大学における生活学教育
日仏共同シンポジューム、フランス文部省 仏日大学館 ストラスブール、2006.9 
単独
仏語
邦訳 「科学技術社会での大学における生活学教育」
日仏共同シンポジューム「大学とその社会機能」、フランス文部省 仏日大学館 ストラスブール大学、高等教育研究会(京都)共催
日本の科学技術社会で問われている生活学教育に関する報告。アメリカで形成された家政学は戦後、民主主義女子教育のために日本の大学教育に取り入れられた。しかし、戦前から日本には生活学(Lifiology)という今和次郎が創設した日本独自の学問があった。今和次郎の生活病理、考現学、篭山京の生活構造論、松原治郎や青井和夫の生活システム論、吉田民人の生活空間論、梅棹忠夫の生態史観、生活文化論、生活情報論の学説を紹介し、三石が展開した生活情報論と生活資源論を説明する。生活学は社会の変化とともに変化してきた。現在、生活学は科学技術社会、国際化社会、高度情報化社会の形成と共に、新しい生活病理が発生し、それに有効な実学としての生活学が問われている。また、生活学は大学教育の中で発展してきた。大学教育の変革は生活学の変革を意味する。
配布資料A4 20p(仏文)

      
「日仏共同シンポジュームに参加して -日本とフランスの大学改革の課題-」高等教育研究会10月定例会、京都
、2007,10
単独
2006年9月に、フランス文部省仏日大学館(フランス、ストラスブール)で開催された日仏共同シンポジューム「大学とその社会機能」に関する説明と三石と河村の発表に関する報告と、日仏共同の大学改革に関する意見交換、共同研究の可能性について報告する。
(共同発表者 河村能夫)    
(学術論文翻訳)       
Les recherches panoramiques: objet et methode Du point de vue de la
≪ Deuxieme Revolution Scientifique ≫ de Tamito YOSHIDA
邦訳 三石博行 バンドロム・エディ訳 吉田民人著「俯瞰型研究の対象と方法 大文字の第二科学革命の立場から」
千里金蘭大学紀要No.8(通巻42号)2011.12 pp213-227
共著
仏語
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その他(記事)       
「労災・職業病闘争の論理—その現場からの試論—」 『技術と人間』、6(2)、1997.2、pp42-53  単著
疎外された賃労働の形態として生じる労働災害や公害の姿を分析しながら、関西労働者安全センターの活動を報告した。      
「先生から教わった実験装置作りの意味」 『高木定夫教授退官記念文集』 近畿大学理工学部化学科物理化学教室、2001.6 単著
熱化学の理論に即して、溶液中の水素間結合力を測定するための装置作り、データ、理論的解釈を卒論の課題にした。理論は簡単な凝固点効果の物理法則であった、しかし、理想状態からのずれが、溶媒中(アルキル基からなる)に微量づつ混入した物質(水素結合を持つ)作り出す水素結合間の相互作用によるものであると仮定して、高度な帝温状態を確保しながら、微妙な温度変化を測定する装置を作った。当時の、卒論での経験が、その後の研究生活に活かされた。学生の創意工夫を受け入れ、助言してくださった高木定夫先生の教師としての姿を書いた。      
アンドレ・クライン氏を招いて 「アルザス、その歴史とヨ-ロッパでの位置、そして日本との関係」 『FJKyoto』京都日仏協会23号、2003.10、pp6-7、通訳 単著
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「京都日仏協会でのアンドレ・クライン氏講演会 - 経済、文化、学術交流の成果としてのアルザス日本学研究所の設置 -」 『パストゥール通信』  2004年新春号、2004.1、pp 15-17 単著
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「日本とフランス、明日の国際社会を考える-2004年7月2日、ベルナール・ド=モンフェラン大使講演会」 『FJ Kyoto』 京都日仏協会24号、2004.11、pp 1-2、 単著
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“Issues concerning new activities for international exchange on Kyoto Nara EU Association” KNEU-News No1 p2 NPO京都奈良EU協会会報No1 記事(英文アブストラクト)、2009.6 単著
タイトル 「新しい国際交流活動のあり方を模索して」
      
“«Peace and coexistence» as an EU cultural identity as demanded by the European citizen” KNEU-News No2 p3 NPO京都奈良EU協会会報No2 記事、英文アブストラクト、2009.7 単著
タイトル 「ヨーロッパ市民が求めるEU文化アイデンティティーとしての「平和と共存」」
      
“Is the integration of association in an EU styled movement among East Asian countries possible?” KNEU-News No3 p2-3 NPO京都奈良EU協会会報No3 記事、英文アブストラクト、2009.8 単著
タイトル 「東アジア諸国でのEU協会運動の交流は可能か」
      
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